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2003年の秋にある知人に河口湖町の森の中にほそぼそとたたずんでいた幼稚園に連れて来られ、「どうですか?」「いいですね。」の二言でこの『森の劇 場〜森と湖の楽園&河口湖SHOW園〜』計画が始動しました。そして直ちに(単身赴任ではありますが)この森の中に住み始めました。以前から自然は好きで したが、いざ実際住むとなると都会には無い音ばかりで、初めは自分の声にもびっくりしてしまうほどでした。
私がこんな田舎の山奥で何をしたかった のか?それは、このストレス社会にあって身近に自然を感じられなくなっている中、人々の日常生活と自然のつながりを取り戻すつなぎ役になりたいと思ったか らです。例えば昨今の子供達というのは、このようなところに遊びに来ても、蝉の鳴く声や鳥の鳴き声などの自然の音に気付かない子が多いように思います。聞 こえてはいても自然の音として心が感じることができていません。英語で言うlistenとhearの違いとでもいうのでしょうか。
たとえば裏山の 富士を見ても今の子は感動しない。美しく崇高なものを見たり聞いたりしても心がときめかない。つまりスイッチが入ってないというか、体と心の線がつながっ ていません。我々の世代ですと、子供は近所のおじさんから虫の捕り方や魚の釣り方など自然について教わりました。
つまり子育ては地域単位で行うと いう認識がありました。けれども今はそういう認識も薄れ、いわゆる自然と子供を強いては自然と人をつなぐinterpreterのような存在が激減してい ます。僕が目指したものはまさにそこにあるんです。なんだか敷居が高くなってしまった自然と人との交流を取り戻し、心と体のまるごと健康をサポートしたい と思ったんです。将来的には小児ガンで苦しむ子供たちに病室の外に出て、もっとより良い療養生活を送ってもらえるような環境にしていきたいとも思っていま す。
この2年半という短い歳月の中で、未だかつて無い試みを形にするために試行錯誤を繰り返してきました。富士山に登るのに幾つものルートがある のと同じ様に、私も自分の目標を達成するには幾つものルートがあると思っています。不思議なことに真っ直ぐにしっかり立って富士山からパワーをもらいなが ら頑張っていると、川登をする鮭のように一気にグンと先に進む瞬間がある。身近にあって、かつ崇高で美しい富士山を私たちは親しみを込めて裏山と呼んでい ます。そんな裏山にこれからもパワーをもらいながら、自然が引き起こす奇蹟を信じて頑張っていきたいと思っています。