瀬古利彦さん

マラソン解説者
三重県出身。早大教育学部卒業。四日市工業高校で長距離界のエースとして活躍。中村清監督の指導でマラソンに転向し、78年福岡国際マラソンで初優勝。 79年、そして卒業後の80年と同マラソン連続優勝の偉業を達成。その後、ボストン、シカゴ、ロンドンの国際マラソンも制覇し、世界のトップランナーとなる。オリンピックでもモスクワ、ロサンジェルス、ソウルの代表選手として活躍。88年に現役を引退し、エスビー食品陸上競技部の監督に就任、のち、スポーツ推進局長に就任し、後進の指導にあたっている。
富士山は「絵」のような山だと思います。誰かが計画してつくったような完成された形ですよね。よくあんな形になったなと本当思いますね。あの形は他にはな い、富士山特有の魅力だと思います。そして、あの存在感。遠くからみると本当に大きい。でも、近くでみると、なんだか小さく見える。なんだか不思議なんで すけどね。
富士山って不思議な力を持ってるんですよ。富士山には人や色んなものが吸い寄せられる。私はよくゴルフもするんですが、富士のふもとで やるゴルフは本当に気持ちいいですね。それに、富士山を後ろにゴルフをしていると、なんだか調子がいいんですよね。私は、よく山中湖と河口湖のところで合 宿をするんですけど、そういう時は、本当にエネルギーをもらいますね。
それに、朝、昼、晩、そして春、夏、秋、冬において、形、色がたくさん変化 しますよね。ちょっと違う角度からみるだけでも全然違う顔になる。本当にたくさんの顔をもっていますよね。色んな顔をみせてくれる富士山は本当に素敵だな と思います。そして、このような富士山をみると、すごく元気をもらいますね。特に、朝、富士山が見られたときには、何だか一日頑張ろうと思うんのです。
そ んな富士山は、日本の象徴だと思うんです。知名度が高い点でももちろんそうですし、今の日本の現状を映している意味でも、日本のシンボルだと思うんです。 だから、多くの人に、富士山をみて、色々感じてもらいたいと思いますね。特に、若者には、頑張って欲しいと思っています。若者が動くことで、たくさんの人 の心や行動も変わるんじゃないですかね。
富士山が世界遺産になる運動を通して、今の日本がどうしたらよくなるかを考える人が増えて、もっともっといい国、いい富士山をつくっていけたらいいですね。