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「旅する江戸絵画~琳派から銅版画まで」金子信久著

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本好きだと自分では思っているが、本以上に好きなのが本屋である。
乗換の間、昼休みの途中、自宅に帰る寄り道、そのほとんどで、本屋に立ち寄っている。
そして、本屋好きの私に、ひとつの目的が加わった。それが富士山にまつわる本を探して、求めることだ。

雑誌、写真集、エッセイ、小説、ジャンルを問わない。富士山が表紙にある書籍を見つける度に、胸が躍り、レジに向かう。
そのように購入した一部をこの223マガジンで紹介させて頂いている。
今回もまた、美しい富士山の図版が描かれた一冊を発見することができた。

「旅する江戸絵画~琳派から銅版画まで」である。

旅をキーワードに115点の絵画が収録されており、富士山を題材にした作品も多い。

「人はなぜ旅をするのか?」

この本のページをめくると、その答えが見つかりそうな気持になってくる。
江戸時代を生きる人たちにとって、旅の持つ意味は、とても大きく、旅は人生におけるビックイベントだったことがうかがえる。
そんな旅の魅力がこの本にいっぱい詰まっている。
それらの作品を所蔵する美術館のクレジットも明記されている。
次は、この本を手に、美術館に飾られる富士山を巡る旅に出るとしよう。

データ
「旅する江戸絵画」
金子 信久 著
PIE BOOKS(2010年刊)

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