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秋の夜長富士山読書月間<その五>「富士見」の謎 一番遠くから富士山が見えるのはどこか? 田代博 著

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タイトル 「富士見」の謎
一番遠くから富士山が見えるのはどこか?
著者 田代 博
発行 祥伝社(2011年刊)

 


日本一の山「富士山」を一番遠くどこから見ることができるのだろう?
そんな疑問にこの本は答えてくれる。

関西在住の人と東京に向かう新幹線に乗り合わせたことがある。
静岡県が近づくと、がぜんソワソワし始め、窓側に私が座っていようものなら、遠慮なく席変えを要求してくる。

実際、富士山と反対側(東京行きの場合は向かって右側のシート)に座っている団体が
富士山側に座っている人たちに「すいません」とことわりを入れる光景に遭遇したこともある。

「富士山撮影」は関西人にとって「新幹線乗車時の一大イベント」である。(もちろん全ての関西人ではありません)
関西人は富士山が見えないから富士山に興味がないというのは全くの誤りであることが、この一大イベントでも明らかだ。
さらに関西ではどこから富士山が見えるのだろうか?
というクエスチョンに、この本は実証実験をもとに解明してくれている。

この本によって「富士山が見える場所」の北限、南限、西限のポイントが解明されるが、
「どこか?」についてはぜひ本書を買ってからのお楽しみにしたいのでここでは書かない。

著者の田代さんから一度直接のご連絡を頂いたことがある。
私の著書での北岳の高さをご訂正いただいたのだ。

私が記述した高さのデータは古く、近年になって再測したそうだ。
田代さんは「北岳の標高は3,193mです。かつては3,192mでしたが、測量をし直し、1m高くなりました。」
とご丁寧に教えてくださったのだ。
すぐにお礼のご連絡をさせていただいた。

さすが「高さ」にこだわる田代さんである。

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