世界遺産とは

世界遺産とは

未来の世界に受け継ぐべき人類共通の遺産

世界遺産とは、「世界遺産条約」に基づく「世界遺産リストに登録されている物件」のことです。過去から引き継がれてきた人類共通の遺産を、国際的に協力しあって保護・保存し、未来の世界に引き継いでいこうというものです。

この考えが生まれたのは、ナイル川のアスワン・ハイ・ダムの建築計画で、アブ・シンベル神殿などのヌビア遺跡群が水没の危機にさらされた1959年のことでした。このとき、ユネスコが世界に保護を呼びかけ、多くの国が協力して遺跡を移築しました。

また、ユネスコが1972年に「人間と生物圏計画」を発足させると、国際社会で自然保護の機運が高まり、同じ1972年の第17回ユネスコ総会で「世界遺産条約」が満場一致で採択されました。日本は1992年に世界遺産条約を国会で承認し、締約国となりました。

世界遺産に登録されるためには、第一に世界的に顕著な普遍的価値があること、第二に世界遺産委員会が定める登録基準の一つ以上を満たしていること、第三に世界遺産としての価値を将来にわたって継承していくための保護・管理措置が講じられていることと定められています。

世界遺産の種類

文化遺産 869件 すぐれた価値をもつ建築物や遺跡など
自然遺産 213件 すぐれた価値をもつ地形や生物、景観などを有する地域
複合遺産 39件 文化と自然両方の要素を兼ね備えているもの
合計 1121件 ※ 2019年7月現在

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