この「富士山ー信仰と芸術」特別展をみると、類まれな美しさだけで
ない富士山の素晴らしさが解ります!!
9月5日土曜日から、静岡美術館にて開催されます。
皆様のご来場をお待ちしています。
1.開催趣旨
富士山は、古来より信仰の対象であり、また、数々の芸術作品を生み出す芸術の源泉として、人々の崇敬を集めてきました。平成25年6月には、その普遍的な文化的価値が世界的にも認められ、世界文化遺産にも登録されたことは記憶に新しいところです。本展は、富士山にゆかり深い静岡・山梨両県合同で開催し、富士山に関する文化財を一堂に集め、その文化的意義を示そうとするものです。特に富士信仰を中心的テーマとして捉えることによって、信仰を起点として生み出された芸術作品の数々とともに、その歴史的変遷を紹介いたします。この機会に、世界的な視野における富士山の有する文化的意義について、考えていただければ幸いです。
2.主 催
静岡県立美術館、山梨県立博物館
3.会 場
静岡県立美術館、山梨県立博物館
4.会 期
平成27年 9月 5日(土)~10月12日(月) 静岡県立美術館
平成27年10月24日(土)~11月30日(月) 山梨県立博物館
5.お問い合わせ先
静岡県立美術館 〒422-8002 静岡市駿河区谷田53-2
℡054-263-5755
山梨県立博物館 〒406-0801 笛吹市御坂町成田1501-1
℡055-261-2631
内容と主な展示資料 資料点数 約160点
Ⅰ 富士山イメージの形成と継承
信仰の対象として、また、様々な伝説や物語に登場する山として、富士山は古来より様々に描き継がれてきました。本章では、描かれた富士の姿を通して、日本人の心に強く刻み込まれてきた「富士のイメージ」を、名品の数々によってたどります。
富士三保松原図屏風 (静岡県立美術館)
Ⅱ 神仏の坐す祈りの山
秀麗な姿を見せる美しい富士は、時に火を噴く荒ぶる姿を併せ持つことから、信仰の対象として人々の崇敬を集めてきました。古くは神の棲まう聖地として遠くからその姿が遙拝され、徐々に修験者が山中に入り行を修するようになります。本章では、祈りの山としての歴史と、それによって生み出された信仰の所産を紹介します。
役行者像 (円楽寺)
Ⅲ 富士講の時代
近世になると、富士山信仰の裾野はさらに広まり、修行者だけに留まらず一般の登拝者が講を組んで詣でるなど、熱狂的な信仰を集めることとなります。本章では、富士講に関わる資料からその様子を紹介します。
Ⅳ 世界の中の富士山
近世以前、日本を訪れた外国人はしばしば富士に賛辞をおくり、時にはその姿を描くことさえしました。当時から、富士山は「日本の象徴」としてとらえられていたのかもしれません。外国を意識した富士山の姿を通して「世界の中の富士山」に視点を注ぐことは、世界遺産としての富士山のこれからを考えることでもあるのではないでしょうか。