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秋の夜長富士山読書月間<その九> 日本一の雑誌「富士山」さくらももこ編集長

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タイトル 日本一の雑誌「富士山」
著者 さくらももこ 編集長
発行 新潮社(2000年刊)

 


日本一の雑誌をつくることを決めた さくらももこ 編集長は、
日本一の雑誌には日本一のタイトルが相応しいとし、「富士山」と命名した。

この日本一の雑誌「富士山」は5冊発行され、
そのうち創刊号から4号までは全て2000年(平成12年)に発行されている。

さくら編集長は
マンガを描いて、企画をぜんぶ考えて、すべて取材に行って、
インタビューもして、記事を書いて、全てをマルチに挑戦し

「作家としてのひとつの限界に挑戦してみたかった」

と、後日インタビューに答えている。

全5号の「富士山」で私の一番のお気に入りはこの第3号。
さくらさんの父 ひろしさんが 長嶋監督(当時)に会う特集がいい。
さらに さくら編集長の憧れ 北野武さんも自宅に呼んでしまう。

文中では さくら家の愛犬フジ (恐らく富士山からの命名だろうが、確定はできていない)と
武さんとのツーショットも収められている。
家族中が自分の趣味に暴走している感がたまらない。

この第3号の巻末では次号の4号を最終号と予告しているので、
5号は読者からの声援に応える形での「おまけ」だったようである。

今、10数年ぶりに改めてページをめくると、全ての企画がバカらしい。
しかしそのバカらしいこと全てにさくら編集長がパワーを注ぎこんでいるところが最高なのだ。

さくらももこ という人は、どうして日常をこんなにも面白おかしく表現できるのでしょうか。
やはり天才ということか!

さくら編集長にお願い! ぜひ第6号を出してください。

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