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メロンパンになった富士山

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自慢ではないが、メロンパンにはうるさい。
というのもかつてパン屋を経営していたことがあり、メロンパンを毎日食べていたからだ。
そのメロンパンは大ヒット商品だった。
そのヒット商品を生み出す過程で全国の美味しいといわれるメロンパンを食べ歩いたことがあった。
だからメロンパンにはついつい辛口評論になってしまうのである。

富士山のメロンパンがあるという噂はかねてから聞いていたが
私はあえて口にすることはなかった。
なぜなら
「富士山のメロンパン、“いかにも”だよな、どうせ、形を富士山っぽくしただけじゃないの」と
斜に構えていたからだ。
しかし古人の教えは正しかった。「百聞は一見にしかず」とはよく言ったもので、
自分の考えが100%誤りであったと認めるざるを得なかった。
正直美味しいのである。
「形だけでしょ」と言ったじぶんを恥じた。

ご存知の方もいると思うが、メロンパンには通常メロンは入っていない。
ベーカリーによってはメロンの味をつけるレシピや果肉を混ぜるタイプもあるが、
どちらかというと少数派に属する。
本来メロンパンとはパンの皮の部分にあたるところに格子状の溝をいれメロンぽく見せるだけである。

しかし、この富士山メロンパンには見た通り、普通メロンパンに付けられる紋様がない。
「これじゃ、メロンパンとは言えない」などと評論するつもりはない。
美味しいし、
見た目も可愛いし、
これでいいのである。

富士山五合目にある、
あまの屋の富士山メロンパン「富士子」。
メロンパンというには異次元のメロンパン富士、旅の途中に是非!
一個 250円也

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