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223マガジン恒例 秋の夜長読書月間その5

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著者の草森紳一さんのお名前を始めて知ったのは、
学生時代によく買っていた「MEN’SCLUB」(改名前は「男の服飾」だった)を命名した人だということを知った時。

この随筆は江戸時代の庶民の暮らしについて、
一体なぜこんなことまで知っているのだろうと言うほど詳細に記している。
これぞまさに随筆のお手本のような一冊。
特に江戸庶民にとっての富士山考は大変興味深い。
富士山以外にも「江戸」を、芸、図案(デザイン)、花、火事、性(エロ)などのテーマを分けて綴っている。
名著 『江戸のデザイン』(1972年刊/駸々堂)が出版されてから実に28年ぶりの復刻になる。
莫大な数の蔵書を保有していたことで知られており、
収入が本に消えることを書いた自著『随筆:本が崩れる』は悲しいほど面白く拝読した。
さぞ富士山関係の資料もたくさんお持ちだったのだろう。そんな想像が楽しい。
著者名 草森紳一
定価 現在は中古での取扱になります。
出版社 翔泳社,(2000年刊)

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