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223マガジン恒例 秋の夜長読書月間その6

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私たちが普段富士山を見る際、心のどこかで富士山はこうあるべきだという姿を追っている気がする。
少なくとも私が暮らす首都圏からの富士の姿はほとんど変わることがない。
雪を被るかどうかの差こそあれ、ほぼ定位置で私たちに姿を見せてくれる。
しかし、写真家藤原新也は、生活圏という俗世界から富士を遠望することを選択した。
スーパーや町の雑踏から眺める富士山は、時に怪しさを持って私たちの目の前に出現する。

私たちの日常その俗界と、神の棲む富士山とのコントラストが実に美しい。
「富士は泥沼と蓮華の花とが一体化したもの」という藤原新也の世界を覗いて欲しい。

著者名 藤原新也
定価 現在は中古での取扱になります。
出版社 新潮社(2000年刊)

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