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富士山プチヒストリア ~富士山と関わった人物録 vol.7

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秦致貞「聖徳太子絵伝 黒駒太子」
 
「聖徳太子絵伝」は平安時代に描かれた。もとは法隆寺東院の絵殿を飾っていた障子絵という。
全国に現存する聖徳太子絵伝の中では、本絵伝が最古で最大のものである。
太子の生涯の60近い事蹟を選び、それぞれに、銘文を記した色紙形が貼ってある。
 
574年に生まれ622年まで活躍したとされる聖徳太子。
その生涯を絵画化した法隆寺の聖徳太子絵伝は、
1069(延久元)年に絵師の秦致貞(はたのちてい)によって描かれた大画面説話画で、
国宝に指定されている。
 
肝心の富士山が登場するのは、甲斐国から献じられた四脚の白い黒駒に太子が乗り、
空に駆け上がるシーンとして描かれている。

聖徳太子はこの時代を代表するヒーローなので数々のモチーフとして登場するのは当然だが、
富士山も負けてはいない。
富士山は時代を超えて描き続けられてきたやはり日本を代表する不滅のモチーフなのである。

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