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富士山のある景色

日常と非日常。どちらの日常にせよ、富士山のある景色は私にはなくてはならない景色。

先日、山中湖に行ってきた。ある施設から依頼された仕事に対し、電話やメールでも済ますことができるのだが、「行きますよ」と返事を送り、東名を御殿場で降り山中湖に向かった。
もちろん 富士山に近づくだけで、仕事とは言え、ワクワクは止まらない。しかし天気予報は曇り。東名を車で走っていても、空を雲が覆う天候に正直「富士山は見えないな」と感じ、お気に入りの音楽で気持ちを紛らわした。
案の定、山中湖に到着しても富士山は見えず、本来の業務であるクライアントとの打ち合わせを続けた。
そのホテルは3代目が家業を継ぎ、経営に当たっており、先代も若い社長の意思を組んで新しい事業にチャレンジを認めている。
富士山とともに生きた3代目は富士山愛に溢れていて、自分の土地からは隣の土地に植わる木々が成長著しく、赤松がかなりの高さまで伸び、富士山を隠しているらしく、「あの松を勝手に切ってしまいたい」と笑っていた。その気持ちは正直私にも理解できたが、いくら富士山愛が強くとも、隣の木を切っていいはずがなく、笑ってごまかし、会話を終わらせた。

写真は彼の経営するホテルの前にあるバス停である。
富士急山梨バス「撫岳荘前」と書かれたバス停にはしっかり富士の絵が描かれ、富士山が目の前にあるが、見えない気持ちを慰めてくれた。
山中湖という非日常の景色で見たバス停という日常でした。

撮影 本人

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