女郎ぐもや波小僧、かっぱなど、静岡県にもさまざまな妖怪伝説が語り継がれている。それをまとめた一冊。
昭和生まれの私の妖怪との出会いはもちろん ゲゲゲの鬼太郎(水木しげる作)だ。
怖い妖怪と言うより、子供たちの友達の妖怪だったように記憶しているし、昭和から平成、そして令和の時代になっても、まだ新しいシリーズが生まれている鬼太郎。時代が変わっても妖怪人気は子供たちにとっては不変なのかも知れない。
本書で紹介している妖怪の一つ『波小僧』の昔話がこちら。
「昔、漁師に捕えられた波小僧が、海へ逃してくれた恩返しとして、天気の変わり目を大きな音で知らせるようになりました。
地元では、天候の変わり目に突然鳴り出し、すっと鳴り止む遠州灘の海鳴りを『波小僧』と呼びます。
この不思議な現象は、遠州七不思議のひとつとして今日に伝えられています。」
(「 」内は御前崎サイトより引用)
もう一つ、最近の『妖怪ウォッチ』に登場する女郎蜘蛛だが、本書では伊豆市にある浄蓮の滝に残る話として紹介している。
伊豆以外でも仙台市の賢淵がよく知られているし、徳島にも伝説がある。
人気の高い妖怪なのである。
静岡に妖怪がいたことを今に伝える不思議な話をぜひお読みください。
御前崎ホームページはこちら
https://www.city.omaezaki.shizuoka.jp/kanko/watch_goaround/namikozo.html
撮影 本人
しずおか 妖怪・奇談を訪ねて―現代に残る不思議スポット
発行 静岡新聞社(2016年6月発行)
価格 1,320円(税込)