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富士トモ 5人目(連載vol.496)

写真に写る井上誠也くんとは鎌倉「まちの社員食堂」で出会った。

彼がその食堂でアルバイトをしていて仲良くなった。

現役の大学生でありながら、逗子葉山鎌倉で「面白いまちづくりに参画したい!」という趣旨の「ズヨコン代表/革工房“MINTS”」の代表もしている。

小学4年生から逗子で育ち、東日本大震災後、中学2年の時に地元の中高生や大学生で結成されたボランティアグループ「3・11つなぐっぺし」に参加。被災地支援に取り組んできた。活動を通じて芽生えたのは「地元愛」。「海も山もあるけど、何よりここに集まる人が好きなんだと気づいた」という。

自分と比べても意味がないのはわかりきっているが、こんな若いうちから社会活動をしている井上くんを見て、「今の若いもんは凄い!」と正直感動している。

 

そんな井上くんのアッパレ!な富士トモ写真がこちら。

商店街、富士山、そして本人が見事に構成された最高の一枚。

井上くん、また「まちの社員食堂」で会いましょう!

再会を楽しみにしています。

 

写真提供 井上誠也さん

 

鎌倉「まちの社員食堂」

https://kamakura-shashoku.machino.co

時空の旅 その3(連載vol.495)

かつて塔やタワーを巡る旅をしていた頃がある。自らを「タワー評論家」と称し、日本中を塔巡りの旅に明け暮れた。

東京タワーはもちろん以前にも登っていたが、改めて東京タワーに近づこうと坂を登りながら、東京は坂だらけだなと汗をかいた。

その後「全力坂」(テレビ朝日/毎週月曜~木曜 深夜1:20~)という番組が始まり、タレントが東京にある坂を全力疾走するという、シンプルかつ謎すぎる様子を見て、やっぱり東京は坂の町だと実感した。

そんな坂の町東京だが、御茶ノ水にほど近い場所にある昌平坂(しょうへいざか)はその名を知らなくても、「地下鉄が一瞬だけトンネルから現れるあたりだよ」というと、「ああ、あの神田川ね」というぐらい有名な場所ではないだろうか?

その江戸の景色を浮世絵師、歌川国芳(うたがわ くによし)が残している。

幕府の財政が逼迫し世情が不安定になり、天保の改革(1830- 1843)が始まると江戸は閉塞感が広がる。その暗い社会状況を打破するようなパワフルな武者絵やユーモラスな戯画を描いて大衆の喝采を浴びたのが国芳だと言われている。

絵に添えられている文は、「道草の道の左りは駿河台、ふじはむかふに笑ふ春の日」という万花亭応山の狂歌。国芳がこの絵を描いたのは今頃の季節ですかね?

 

作者 歌川 国芳(1798-1861)
題 東都富士見三十六景 昌平坂乃遠景(大判)
出典 旅する江戸絵画(著者/金子信久)ピエブックス刊
所蔵 東京都江戸東京博物館

時空の旅 その2(連載vol.494)

鎌倉に住んで3年。この223マガジンに何度ともなく鎌倉の景色をお届けしている。もちろん観光地としてもメジャー級だが、その立役者がかのご隠居、「黄門様」水戸光圀(1628-1701)だということはあまり知られていない。

徳川光圀は、国史編纂「大日本史」の為に儒学者を日本各地へ派遣して史料蒐集を行っている。これが講談『水戸黄門漫遊記』になり人気を博した。

しかし本人が出向いたのは鎌倉だけで実際には漫遊していないそうだ。

あの「黄門様」が実際に漫遊したのが唯一鎌倉ということで、まあ立役者の一人と言っても間違いではあるまい。

その鎌倉を描いたのが幕府のお抱え絵師として活躍した父子、狩野伊川院栄信(かのういせんいんながのぶ)と晴川院養信(せいせんいんおさのぶ)。その父子の合作がこちら。

地元贔屓なこともあるが、この江の島のなんとも言えない江の島らしさ! もし仮に富士山が描かれてなくても、見事に江の島らしい江の島なのである。

もちろんこの時代、橋は架かっていない。江の島に最初に桟橋が架けられたのは1891年(明治24年)、丸太が打ち込まれ板を並べただけの橋だった。

その当時、板の橋は台風で流されたそうで、今の橋になったのは1957年(昭和31年)。

この時代、橋の代わりに白砂の道を歩いて江の島に向かったのだろう。そんな想像がよぎる。

さあ、皆さんも空想の旅をぜひ味わってください。

 

作者 狩野栄信(1775-1828)養信(1796-1846)
題 富士山江の島図(99.2×46.5)
出典 旅する江戸絵画(著者/金子信久)ピエブックス刊
所蔵 不明

時空の旅 その1(連載vol.493)

旅には色々な旅があるが、想像の旅もその一つ。

まだ訪れたことのない場所を地図や写真を眺めては思いを巡らす。そしてその旅に期待を膨らませる。今なら動画でいくらでも旅することができるし、最近ではバラエテイ番組で人気の路線バス旅の旅を見ては、旅をした気になっている自分がいる。

そんな旅を楽しみつつ、最近、発見したのがこのタイトルにある「時空の旅」。

時空とは時間と空間を合わせて表現する物理学の用語らしいが、ここでは単純に過去に戻っての旅を楽しむことにする。

この絵の作者は鍬形惠斎(くわがたけいさい)。

生まれは明和元年(1764年)というから、江戸時代第十代将軍、徳川家治の時代に活躍した絵師である。

まずこの奇抜な発想、「空から見たら日本はどんな風に見えるか?」とこの絵を描いている。

今なら飛行機もあるし、さらにドローンもあって、いかなる想像もそれを可視化することができる。でもこの時代、鳥瞰図はあれど、それはあくまでも鳥目線。このように大きな俯瞰はまさに想像力の賜物以外の何物でもない。

それにしてもこの大胆な構図、この画像では富士山を中心にトリミングしてしまっているが、北海道から九州までが網羅されている。

写真でこんな構図を撮影しようとしたら広角では無理だし、魚眼レンズの使用になるのだろうか? 惠斎はもともと浮世絵師であったという。その浮世絵ならではの豪快さがこの絵から溢れているようにも見える。

この時代、今のように気軽に旅に出られることはない。旅は一生のうちの大きなイベントだったわけだし、この絵を見ながら、人はまだ行ったことのない場所を想像したんだろう。

作者 鍬形惠斎(1764-1824)

題 日本名所の絵(41.8×56.4)

出典 旅する江戸絵画(著者/金子信久)ピエブックス刊

所蔵 三井文庫

電子書籍派? それとも、リアル本派!(連載vol.492)

この連載でもお世話になっている本、ブック、書籍。小説から、随筆、旅行記に雑誌などなど。毎年の11月恒例の富士山本月間は自分にとっての楽しみの一つ。

最近のショックといえば、地元で100年以上続いた「鎌倉松林堂書店」(鎌倉市小町)が先月3月31日、営業を終了したこと。創業は、若宮大路沿いに店舗を構えていた明治時代までさかのぼるらしい。

関東大震災時に焼け出されたという記録が残っていたそうで、鎌倉のまさしく文化の象徴的存在で地元民に愛されてきた。9時から開店していることもあり、電車に乗る前にサクっと寄って、持ちやすい文庫本を買うことが多々あった。

残念の一言に尽きる。

さて、タイトルに戻ろう。

基本はリアル本である。しかし、決してデジタルを否定しているわけではない。物理的な問題(すでに書庫が満杯)もあり、なかなか本を買うことができない。1冊買ったら、1冊ブックオフで売らなければならないぐらいに追い詰められている。

ということで電子本。まあ、何と言っても見つけたらすぐ読めるのは最大のメリット。郵送の時間いらずだからね。

今回ポチりしたのは「富士山で暮らす、けったいな人々」。

2013年の夏シーズンに3ヵ月にわたり、8合目で70日間ガチなアルバイトをして過ごした奮闘記になっている。

本の存在は知っていて、かれこれ7年前の本なので読んだつもりになっていた。しかし先日ネットでブックハンティングをして、「あれ?これって読んだ記憶がない、もしかして読んでない」。ならばポチ!

速攻で読んだら、これがなかなか面白い。

二人の主人公はどうやら俳優ということは後から知ったが、一気に読了。

オススメします。

タイトル

「富士山で暮らす、けったいな人々 だいすけ&幸司の山小屋住み込み奮戦記」

著者 だいすけ&幸司

発行元 扶桑社

お求めは

Kindle 価格:¥330(税込)

https://www.amazon.co.jp/ebook/dp/B00Q3XMNZS

散歩富士 (連載vol.491)

朝夕の散歩がルーティンな私。

年齢的にも常に運動不足を指摘されるので、目標は1日1万歩、約1時間を心掛けている。

まぁ、日々戦いの連続だ。

寒い。雨。忙しい。を言い訳に毎日サボる口実を探す。

『しかし血圧がな〜』と最後の抵抗を試みる。

それでも、どうにか雨の日以外は続いていて、アプリを確認しては一人満足している。

 

「今日は9,000歩か、今日は12,000歩行ったゾ!ナイス」

と孤独な戦いと自己満足が折れそうな心を支えているわけだ。

なんて、たかが散歩に大袈裟な書き方ですいません。

 

まぁ、とにかく毎日散歩をしていて、毎日富士山の景色を探す自分がいる。

そんな早起き散歩は常に三文の徳がおまけに付いてくる。

 

昨日の”徳”がこちら。由比ヶ浜の船小屋の看板。

漁師の方々が道具などを保管している倉庫。

 

令和

しらす

かまくら

 

看板だが、別に店と言うわけじゃなくて、小屋にかけられていたアート作品のような一枚。

 

一体誰が作ったんだろと唸らせるような見事な貝細工。

小さな桜貝で作られた看板を見つけた散歩でした。

 

撮影 本人

発見場所 鎌倉市由比ヶ浜海岸

気が早い (連載vol.490)

先月(320)、青戸にある知り合いのたこ焼き屋に行きました。

行こう行こうと思いながら、つい遠さを理由に足が向かなかった。

たこ焼きはもちろん好きだけど、まぁ、わざわざ電車に乗って行くまでもないなぁ、と不義理をしていたわけ。

暖簾をくぐり、開口一番、

(店主) やっと来てくれてましたね

(ごめん ごめん

そんな挨拶を交わしながら長尾くんの焼くたこ焼きを堪能しました。

長尾くんのもう一つの顔はセルロイド職人。

日本でただ一人のセルロイド職人の弟子になり、日本が誇るセルロイド製造のノウハウを習得している修業の身である。

セルロイドとたこ焼きという全く接点のない世界を結びつけているのは、長尾くんはアンティーク好きだということ。

店内には所狭しと自身がコレクションしたアンティークが並んでいる。

そこで発見したのが、この時代を感じる骨董なカキ氷機。

店の照明の関係で怪しくアカビカリしているが、今でも現役だそう。

そのカキ氷機にはなんと初雪の文字と富士山が描かれていた。

写真撮らせてね、

と断りをいれながらも、

夏のメニューにたこ焼きON(オン)カキ氷があるらしい。

 『ぜひ、食べたい』とオーダーしたが、まだ氷がなく、断念。

鈴木さん、さすがに気が早いと笑われた。

「また夏に来るよ」と再会を約束して青戸を離れました。

 

たこ焼き長尾

 

店情報はこちら

東京都葛飾区青戸3-31-4

03-3604-021

定休日、営業時間は直接お問い合わせください。

長尾誠司さんのセルロイド情報はこちらをご覧ください。

https://gamp.ameblo.jp/toysblog/entry-12403163338.html

 

富士トモ? 4人目(連載vol.489)

この新しい連載を見て、富士トモ写真を送ってくれた人がいる。

それは奥さん、嫁、妻、my wife、ウチのカミさん。

「私も撮影したんだけどね。富士トモにどう?」と言って写真を見せられた。

「どう?」って言われて、 「”トモ”じゃなくて”富士ツマ”じゃない?」とツッコミを入れるわけにもいかず、もちろん、「いや〜イマイチだね」と答えられる状況にはない。

「ワー、すごくいいよ!」

と先ずは最大の賛辞を伝える。(何より大切)

『でしょ』(ここで妻は笑顔になる)
そして言葉を続ける。
『雪の量がハンパないよね、この時期の富士山!
なかなか良い写真だよね』(と自画自賛した)

と言う事で、今回の富士トモは身内ネタになりました。
どうかご了承ください。

撮影場所は稲村ヶ崎あたり。昼間は渋滞することが多いので、渋滞中の撮影が可能なわけだ。

まぁ、これも僕が常に富士山ネタを探している事を知っての内助の功なのだろう。

実は以前にも富士山ネタを紹介してくれている。

2019 年5月29日号
https://www.mtfuji.or.jp/magazine/2019/05/untitled/

もちろん感謝を込めて美味しいカフェラテをご馳走しました。

撮影 妻

桜見カフェを探して その2(連載vol.488)

「桜見カフェを探して」と前号に書いたら、なんとなく気分は花見モードになった。桜が咲く場所を見つけ、眺めては、1人花見を楽しんでいる。 

花見と言っても大掛かりなことはしないし、誰かを誘うこともない。お気に入りの保温マグにコーヒーを淹れて、桜が咲く木の下で花を見上げて、そのコーヒーを飲むだけ。

もちろん仲間との花見も楽しいが、私は「1人花見派」。桜も7部咲きだろうが、満開だろうが、散り際だろうが、あまり気にしない。桜を愛でて、今年も桜に会えたことに感謝する。 

さて、そんなカフェ巡りだが、偶然入った店で桜に出会えた。その写真がこちら。発見した際、思わず顔がほころんでしまった。 

打合せ中にもかかわらず、1人携帯で撮影。同席していた人が不思議そうに、「何やっているんだ」みたいな顔をしていたが、そこは無視。花見コレクションに加えることができました。 

撮影した花見スポットは日本橋に昨年開業した誠品書店の中にある「猿田彦珈琲」。ぜひ皆さんも身近な桜を探してください。 

撮影 本人

 

桜見カフェを探して(連載vol.487)

自称 “ミュージックカフェマニア”である。

コーヒーやカフェオレも好きだが、カフェとは音楽を聴く場所である。という多少偏屈な定義がある。

定義1   極上の音楽を提供してれる

定義2 マスター(男女問わず)がいる

定義3 座り心地のいい椅子がある

もちろん美味しいコーヒーが飲めるという前提がある。この3つの定義がカフェ歴40年で辿り着いた黄金律になる。さて高校時代より喫茶店に入り浸っていたが、卒業とともに行動範囲が広がり、20歳を超えるとタバコが加わり、入り浸る時間が増えていくことになる。

そんなわけでカフェの本が出ると以前は必ずと言っていいぐらい購入していた。最近はそんな雑誌購入がネットに移り変わるも、このような富士山が表紙だったりするとつい手が伸びる。以前のようにカフェ巡りをすることはなくなったし、年のせいで若い人が集まるカフェも少し抵抗があることで、随分と新しいカフェの発掘もなくなったというのが本音だ。それでもこんな雑誌を購入して、ページをめくりながら、幾つかの店をチェックし、わざわざ行くことはなくても、アタリをつけ、近所に出向いた際は足を延ばす。

ミュージックカフェの話をすると長くなるし、富士山ネタとあまり関係ないため、またの機会を探すとする。

家で飲んでも美味しいコーヒー、しかしカフェで飲むコーヒーは別物。春めいてきたので桜がよく見えるカフェに行くとしよう!

東京カフェ2020(朝日出版社刊)

価格 990円(税込)

撮影 本人

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