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夏のスーベニア その三


*撮影 本人(少しぴんぼけ)

旅の思い出と言えば駅弁。車を運転しない僕の移動は大半が電車。
普段利用しているJR東京駅にはおびただしい数の売店があり、味を競い合うように駅弁が売られている。
横浜生まれの私にとっては、駅弁イコール崎陽軒のシウマイ弁当だが、途中駅で買う駅弁もまた旅の楽しみの一つだ。しかし崎陽軒のシウマイ弁当以外を購入する場合が少し大変だ。

パッケージから中身を想像し、悩む。中身サンプルを見てまた悩む。値段で悩んだ末にレジに並び、やはり他のにしようかまた悩む。少なくとも一つの駅弁を買うのに5-6回は悩む。

そして、どうせその場所の駅弁を買うのだからと、その場所の名物・名産が入っているかどうかで、最大に悩んでしまう。
まあ悩んだ甲斐あって、かなり満足したのがこの駅弁。豚の西京味噌焼きをメインに、由比の桜えび、 蒲原の黒はんぺん、手作りこんにゃくなど、駿河の名産品を味わうことができた。パッケージ通りになんとも天晴れな駅弁なのだ。

しかしこの駅弁購入の決め手は、やっぱりレトロな映画看板風のイラストの掛紙。

人との出会いは旅の醍醐味、一期一会とはよく言ったもの。
駅弁との出会いもまた一期一会也。

夏のスーベニア その二

「夏の計画」で書いたようにこの夏、吉田の火祭りに行ってきた。想像を千倍超えた素晴らしい祭りだった。想像を超えたと軽々しく感想を書くこと自体間違っているように感じられる。火を焚くことは神霊の送迎や火による清めなどの意味があるのは物の本を読んで知ったかぶってはいたが、百聞は一見の言葉の通り、目の前に現れた光景はまさに神々しく荘厳そのもの。火そのものが神に見えた。

以前スペイン北部、サン・キンティ・デ・メディオナ(Sant Quintí de Mediona)で行われる火祭りを見たことがあった。カタルーニャ地方の伝統行事で、コレフォックはカタルーニャ語で「火走り」を意味する。悪魔の衣装を身にまとった参加者が松明や花火を手に、街中の狭い通りを練り歩くのが見どころだ。

地域も伝統文化も異なる二つの祭りを比較しても意味がないのは重々承知の上で敢えて書くと、やはり祭りというのはその祭りに参加する、そしてその祭りを見る人のDNAが深く関係している。同じ火でも吉田の火祭りは心に響いてきて、最後は熱狂し、言葉を発してしまうのである。

いい夏の思い出とともに、瞼の奥にはまだ炎が残っている感じがする。

写真 本人

夏のスーベニア その一

夏の終わりには、デスクの上に夏のスーベニアが積まれている。このスーベニア(英語souvenir=土産)は、フランス語のsouvenir(=思い出)が語源。更にはラテン語 subvenire(=心の中によみがえる)が語源になっている。

子供の頃には「夏休みの終わり」に感傷的になったが、今は「夏の終わり」に感傷的になる。
気がつくと夏は終わっている。「毎日暑くて堪らない」とぼやいているくせに、秋風が吹くと暑い夏を懐かしむ。
夏の終わりに行った火祭りの記憶を「心の中によみがえらせ」ながら、秋を楽しもう。

夏の計画 2017 その4

この223マガジンの恒例は秋の読書月間だが、私個人の恒例と言えば夏は読書。
休暇のとれた週末、本と座り心地のいいソファが夏の友達。そして今年は鎌倉に引っ越したこともあり、海辺の読書と洒落てみたい。

今年私がセレクトしたうちの1冊は「万葉集」。
奈良時代に作られた20巻・4500余首からなる、言わずと知れた日本最古の歌集である。
「万葉集」には、富士山を詠んだものが、一説によると11首あるといいます。有名なのは山部赤人の「田子の浦ゆうち出でて見れば真白にぞ不尽の高嶺に雪は降りける」。
もちろんかなりの数の関連本が出ている。入門編から図解まで、その中で私が選んだのは分かり易さをポイントに「口語訳」のタイプ。上中下巻のボリューム。

目標は、夏の終わりには万葉集のいくつかを諳んじたい。
とここまで目標をカッコよく語ってはみたが、この万葉集を買うのは今回が初めてではない。今までにも何度となく書店で購入しては、本棚の肥やしにしている。ということで今年の再挑戦「夏の計画2017」となりました。

口語万葉集(上中下巻) 岩波現代文庫刊
折口信夫 著

夏の計画 2017 その3

夏休みの宿題と言えば「昆虫採集」や「押し花収集」だったが、今の時代はもうないような気がする。昆虫を嫌い云々ではなく、インターネットで検索すればありとあらゆる昆虫の画像が出てくるし、家で昆虫採集をまとめていようものなら親から「気持ち悪い」なんて言われそうだし、そもそも都会には押し花を採集できるような自然がない。

私も数年前にこの223マガジンでコレクションものとして写真を撮り始めたものがある。夏休みの宿題ではないが、しっかりと採集して、いつかコレクションとしてこの場で発表するつもりだった。

しかしそれから3年、私の採集は一向にその数を増やすことなく、ここに終結宣言をすることとした。それが「富士山マンホールコレクション」だ。

もちろん私の集めようという根気と気力が不足したのがその理由だが、実はもうひとつ続かなかった理由がある。それはこの「マンホールコレクション」をしっかりと集めて、掲載している人がそこそこいるのである。

最初に地面に映える富士山マンホールを観た際は感激感動し、「こんなに素晴らしい富士を皆さんに知らしめるのが私の使命だ」と感じたが、あっという間にその気持ちが消え失せてしまい、それから数年、最初に撮影したこの1枚のマンホール写真で終わってしまったというわけだ。

まあこのタイトルから言えば、今年の夏は富士山のマンホール写真を一気に集めるぞと言いたいところだが、白旗を掲げ断念したい。

夏の計画にならなかったが一応意気込みだけの計画ということで これにて失礼します。

撮影本人

2014年頃撮影したような、記憶が定かではなくなっております。

夏の計画 2017 その2

夏休みの予定の最後を飾るのは幻の画家に会いに行くこと。

東京ステーションギャラリーで開催中の不染鉄(ふせん てつ)の展示を観に行く。

これまで美術館で開かれた回顧展は、奈良県立美術館での没後20年の1回だけ。21年前の唯一回だけ。画業の多くは、謎に包まれている。

今回の展示ポスターになった『山海図絵(伊豆の追憶)』は、代表作の一つ。太平洋に群れ泳ぐ魚から雄大な富士山を越えて、雪降る日本海の漁村から本州を描いている。

展示は27日まで 急げ!

* 写真 本人撮影 JR電車内にて


【没後40年 幻の画家 不染鉄展―暮らしを愛し、世界(コスモス)を描いた。】

会期:201771日(土)~827日(日)

会場/東京ステーションギャラリー

住所/東京都千代田区丸の内1-9-1

電話番号/0332122485

料金/一般900800)円 高校・大学生700600)円
( )内は20名以上の団体料金
※中学生以下無料、障がい者手帳所持者は100円引(介護者1名は無料)

開館時間/10時から18時まで、金曜日は20時まで(入館は閉館30分前まで)

夏の計画 2017

8月になったばかりで「山じまい」の話題をするのも気がひけるが、
「吉田の火祭」に今年は行く予定を立てた。

夏の富士山の山じまいのお祭りとして毎年8月26日、27日におこなわれる
北口本宮冨士浅間神社と諏訪神社の両社のお祭りである。
記録によると記諏訪神社は今から約500年以上前からあるらしく、
この火祭りもおよそ400年前から行われていた。その火祭りを観ることは長年の目標だった。
毎年行こう、行きたいと思いながらあっという間に夏が終わり、
この祭りを見ることなく後悔だけが残っていた。
26日午後遅めに到着して、高さ3メートルの筍形に結い上げられた大松明70余本、
家毎に井桁(いげた)に積まれた松明(たいまつ)に一斉に点火されるところを見ることにする。

荘厳な瞬間に立ち会いたい。
毎年アップされる動画ではさながら街中は火の海と化しているかのようだ。

宿も予約して準備万全。
今からかなりワクワクしている。
なんたってこの季節の定番花火を今回はこの旅行のために見送り、
夏の終わりに照準を絞ったからだ。

火祭りの詳細についてはこちらから
http://www.mfi.or.jp/himatsuri/history.html

富士山 いや 富士産な理由 その四

富士のブランド数多くあれど、その名も富士山を産地にした美味しいこだわりを紹介していく。
富士産な理由をお届けする。その第4弾。

あまり料理なるものをすることがないが、一時期ピクルス作りに凝っていた。
ピクルス (pickles) はすなわち漬物である。
料理などというのがおこがましいぐらい簡単に作れるのが特徴で、ピクルスに使う野菜は基本的に何でもOK。
1種類だけでも、複数組み合わせても美味しいので、難しく考えず、気の向くまま自由に作っては楽しんでいた。
作り方は、切った野菜をピクルス液に漬けるだけ。
しかしこれでは料理と言えない、私が作っていたのはそのピクルス液だった。

ピクルス作りはピクルス液で味の9割が決まる。
つまり、ピクルス液のお酢、砂糖や塩、ハーブなどの調味料の配合が全てということ。
しかし面倒くさいので、いつしか市販のピクルス液を買ってはピクルスを自家製していたのだが、
先日発見したのがこの「飯尾醸造 富士 ピクル酢 360ml」

「にんじん、セロリ、大根、きゅうり、カラーピーマンなどの生野菜をそのまま漬けるだけで
おいしいピクルスが簡単に作れます。」というのは宣伝文句。
主原料の酢は純米富士酢。そして化学調味料、保存料等添加物は一切不使用。

本当に美味い、ピクルス液でした。暑い夏にぴったりですよ!

飯尾醸造 「富士ピクル酢」
飯尾醸造サイトはこちら https://www.iio-jozo.co.jp/

富士山 いや 富士産な理由 その三

富士のブランド数多くあれど、その名も富士山を産地にした美味しいこだわりを紹介していく。
富士産な理由をお届けする。その第3弾。

ラスクという食べ物をご存じの方に喧嘩を売るつもりはないので、最後まで読んで頂きたい。
今から10年以上前のある一時期、私はパン屋を共同経営していた。
店ではどうしても売れ残りの商品がでる。
特にこの時期、7月から8月という夏の間、パンはあまり売れない。
惣菜パンなど翌日まで保存ができない商品は廃棄、
ハード系のパンは一部翌日も販売するものもあるが基本は「廃棄」か「翌日販売」になる。
その2者選択において実はもう1つの方法がある。

それが「ラスク」だ。売れ残った食パンをカットして、揚げてラスクにして販売する。

当然食パンが売れ残った日の翌日は店頭にラスクが並び、売り切れの翌日は並ばない。

つまりラスクは商品の2次利用、売れ残りの救済なのであった。

そのラスクだが、市場に出回るようになり、ヒットするラスクが現れ、
そしてなんとラスクの専門ブランドの誕生、ラスク専門店なるものまで登場するに至った。

その時、私の本音は「何言ってるんだい、ラスクなんて元々売れ残り商品だったんだぜ」と
心の中で悪態をついていたのである。

つまりラスクなんて、「わざわざ買って食べる人の気が知れない」だったのだ。

それがある日、お土産で食べたラスクで評価が180度変わってしまった。

「美味い、ラスク、恐るべし!」

そう!ラスクは売れ残りの副産物などでなく、ちゃんとした商品になっていたのだ。

というわけでラスク好きになってしまった私は、いまではラスクラバー、ラスク大好物、
ということで富士産ラスクのご紹介でした。

富士山 いや 富士産な理由 その二

富士のブランド数多くあれど、その名も富士山を産地にした美味しいこだわりを紹介していく。
富士産な理由をお届けする。その第2弾。

炊き立てのご飯を食べる時、お米のある国に生まれた幸せというのを強烈に感じることがある。
もちろん海外に旅行し、その土地にあった料理とお米も美味しいしと思う。
しかし、日本のお米は最高に美味しいとつくづく思うのである。

先日、パン好きな友人と話していて、どうしても譲れないことがあった。
それは彼の家に炊飯器がないことだ。

彼曰く「少なくとも自宅ではもう何年もお米を食べていない」だそう。

つまり外食では食べることがあっても、自宅には炊飯器がないのでお米を食べないらしい。
僕は他人の趣味嗜好にはあまり関心がない方だし、ましては食生活について、
これが美味い不味いなんて個人的な話で、自分の味覚を他人に押し付けることも
共感を求めることも基本ない。しかし彼の言う「炊飯器がない」には正直、
「えっ、そんなのあり得ない!!」と声を荒立ててしまった。

まあ冷静に考えれば、この嗜好の細分化された時代、そんな人は結構いるだろうし、
事実、家でお米を炊かない人は結構いるらしい。

話の前振りが長かったが、要はお米の美味しい産地は先ず水が美味い。
つまり美味しい水の宝庫富士山の周辺のお米は美味しい。(無理振りですいません)

お米にもいろいろな特徴を持ったものがあり、甘みがあるもの、粘りがあるもの、
冷めても柔らかいもの、粒の大きさや香りの違うもの。

先日、この御殿場産こしひかりを取り寄せ、炊き立てごはんを食べた。
その瞬間、炊飯器のない友人のことはどうでもよくなった。

あまりの美味しさに感動して、こう叫んだ。(心の中でしたが)
嗚呼(ああ)、美味しいお米がある食卓は幸せだ。

写真は自宅での食卓風景 撮影本人

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