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富士山と紅葉 その2

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※写真撮影は本人、撮影した写真は昨年のものです。

かつて道についてのエッセイを書いていたことがある。
クルマやバイクで走ると気持ちのいい道を選びランキングをつけていた。
安全運転をしつつも、ついアクセルを踏んでしまう道がある。
信号がなく、交通量も少なく、そして何より景色が素晴らしい。
私が最高得点を付けたのがこの道であった。

その名は『富士スバルライン』である。

この道から観る富士山は美しく、
景色に見惚れないよう心してハンドルを握っていたことも思い出す。
この富士スバルラインから見ることのできる紅葉は、
なんと言っても走る道に標高差があるため段階的紅葉を楽しむことができる。

9月下旬頃から色づきがスタートし、
場所によっては10月中旬から11月中旬くらいまでの期間、紅葉を楽しむことができる。
そして、今年の紅葉もフィナーレを迎える頃になる。

ぜひ安全運転でこの週末に大パノラマを満喫してください。


富士スバルライン公式サイト
http://subaruline.jp/

富士山と紅葉 その1

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※写真撮影は本人 撮影したのは昨年です。

紅葉の季節、日本各地から色付く便りが聞こえてくる。

桜もそうだが、日本人ほどこの紅葉を愛でて止まない国民もいないとか?
紅葉に染まった山々を眺めながら山あいの温泉に浸かったりした日には、
日本人であることをつくづく幸せに感じてしまう。
毎年この季節、多少の時差はあれど、必ず向かう場所が河口湖。
目指すはもみじ回廊。

その景色に感動した子供が、『どうやって色を塗ったの?』って
感嘆の声を上げていたが、大人でもそう感じてしまう。
その景色は確かに、絵の具で色付けをしているかのよう。
しかし、紅葉する原理は100%解明されてはいないのだとか!
まさに大自然の成せる技に尽きるのである。

そう言えば、ボストンに住む親戚からメールが届いていた。
「紅葉綺麗でしょうね。この季節に日本に行きたいです。」
日本人じゃなくてもやっぱり、紅葉の美しさはしかわかるんだね。


富士河口湖もみじ回廊
開催場所: 山梨県富士河口湖町河口
開催期間: 2015 年10 月31 日 ~2015 年11 月23 日 まで
問い合わせ先: 富士河口湖町観光課
TEL:0555-72-3168

恒例!秋の読書月間 その4「レンズが撮らえた幕末明治の富士山」

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この写真集の特徴は、富士山の写真を収集しているところ。
幕末から明治にかけて撮られた写真を、全国各地から集めている。
いつの時代も変わらぬ姿を見せてくれる富士山。

しかし幕末の時代、明治の時代の写真を通じて見る富士には、
その時代の表情があるように思える。
写真が古い云々ではない、時代の空気とでも言えばいいのだろうか?
また、貴重な古写真で見る富士山への信仰と挑戦の記録が、
この写真集から見ることができる。

改めて、富士山への登頂は、今の時代以上に「挑戦」の色合いが強い。
それは、登山ギアとかルートとかいう問題を超越した富士山の存在が、
今の時代よりはるかに、「信仰」色が濃いものだからである。
その濃さが誌面からにじみ出ているように感じる。
体裁は「写真集」でも、そのページから読むことのできる情報は、
単なる写真集の領域ではない。


著者:小沢健志 高橋則英=監修
価格:1,728円(税込)
発行:山川出版社 (2013年刊)

恒例!秋の読書月間2015 その3「富士山」

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文章を書くのが苦手という人も
「富士山」のことなら書ける、という話を聞いたことがある。
私もこうして文章を書くことを生業にしているので、
書くことは苦手ではないが、富士山を眺めていると詩人にすらなれそうな気がする。

秀麗富士は過去現在と多くの人を魅了してきたが、それは文豪とて同じ。
古今東西の作家が富士山について、小説、紀行、エッセイに著し、
俳句短歌に詠み込んできた。
その魅力を集めた一冊。

川端康成、太宰治、新田次郎、尾崎一雄、山下清、井伏鱒二、
夏目漱石、永井荷風、岡本かの子、若山牧水、森見登美彦。
文豪、詩人がいかに富士山を愛で、文章にしたか、
この1冊を読めばその作家に近づけるはず。(かも?)

富士山に絡む昔の文豪から最近の作家まで、アンソロジーをぜひ!


著者 千野 帽子(編集)
出版社 角川書店(2013年刊)
価格 720円(税込)

恒例!秋の読書月間2015 その2「上田彦次郎ガラス乾板写真—昭和30年ごろの伊豆と富士山」

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上田彦次郎が写真を職業にしたのは大正時代。
熱海の観光業者から新趣向の絵はがきを作ってほしいと依頼を受け、
当時の川柳の第一人者・井上剣花坊(けんかぼう)の川柳と谷脇素文(そぶん)の 漫画に、
上田の撮影した写真を組み合わせて、川柳絵はがきを製作したのが始まり。
観光地で良く売れたそうだ。

富士山の撮影に一生を捧げた写真家岡田紅陽(こうよう)とも親交があり、
岡田紅陽が富士写真協会の分身として立ち上げた日本観光写真連盟の中心メンバーの一人としても活躍した。
その上田が、昭和20年代から30年代、伊豆地域を中心に撮影した
絵はがき製作用の風景写真を一冊にまとめたのがこの写真集。

タイトルにあるガラス乾板は、ガラスの板に感光乳剤を塗布し乾燥させたもので、
フィルムが一般化する前、明治から昭和にかけて普及していた手法。
今となってはそのフィルム自体が無くなりつつあるので隔世の感がある。
伊豆から見える富士山をモチーフにした作品は、時代が変わろうとも不変。
今もその景色の素晴らしさは全く色褪せることはない。


著者: 上田彦次郎   日本大学国際関係学部図書館/編
出版社: 静岡新聞社
価格: 1,728円(税込)

恒例秋の読書月刊2015 その1「日本人はなぜ富士山を求めるのか: 富士講と山岳信仰の原点」

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「恒例」と書くと少しくすぐったいが、秋は読書の季節と断言したい。
毎年この季節になると、何故か本屋に行く機会が増える。
夏のウダルような暑さはどうしても読書の気を削ぐ。
冷房が効いていたとしても同じ。全く本を読む気になれない。
しかし、涼しくなると勝手に読書モードにスイッチが入るのだ。

そんなスイッチが入った一冊がまずこちら
「日本人はなぜ富士山を求めるのか: 富士講と山岳信仰の原点」

そう、日本人は富士山が好き!声高々に「好き」とは言わなくても、
「嫌い」と言う人はいないんじゃないだろうか?
そんな、富士山好きな日本人の心を、著者は解説している。

富士山が私たちにもたらす特別な「ご利益」を取り上げ、
密教や修験道の関わりと通じてわかりやすく解説する。
富士山のご利益の秘密を知りたい人や、
「なぜ富士山が好きなんだろう」と夜な夜な考えて眠れない人には、
秋の夜長にうってつけの一冊になっている。

著者 島田裕巳
発行 徳間書店(2013年刊)
価格 952円+税

富士山伝説 vol.4 「江の島伝説」

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写真撮影は本人。

富士山伝説について話を進めていると、どうしても思い出してしまう伝説がある。
「江ノ島の洞窟と富士山の洞窟が繋がっている」という伝説である。

「かつて江ノ島を間近に見る場所で暮らしていて、
晴れた日などは江ノ島に散策に出かけるのを日課としていた。
そんな私にも江ノ島と富士山が繋がっているという噂は大変興味深いものであった。」
こう書きだしたのは、この223マガジンがスタートしてまもない2011年2月28日号のこと。
「富士山の謎と奇談」(遠藤 秀明著)の紹介をしていて、
その件で江の島と富士山は繋がっていると書いた。

伝説によると、江の島から7、80kmは離れている富士山の近くにある富岳氷穴まで
この洞窟からつながっているらしい。
もちろん科学的根拠はなく、実証されたわけでもない。

江の島から引っ越してすでに10年、今でもあの辺りが好きでたまに出かける。
そのたびにこの伝説を思い出す。江の島の橋から富士山を眺め、
あそこまで繋がっているのか?そんなわけないよなァと一人思うのである。

富士山の伝説はまだまだ尽きないが一旦終了、
次回からは恒例秋の読書週間をお届けします。

富士山伝説 vol.3 「樹海は磁石が狂う?」

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写真撮影は本人。撮影は2014年のものです。

樹海の中では、溶岩の影響で磁場が狂っていて、
方位磁石がグルグルと回って使えないという都市伝説が伝わっています。

わたしたちは、2014年夏に樹海ツアーをしました。
結論から言うと 磁石は狂いませんでした。
樹海は大変素晴らしい自然が残っており、ツアーのための整備もなされていて、
地元の方も気軽に散歩を楽しんでいました。

聞く所によると確かに、溶岩で磁気が狂っている場所はあるようです。
しかし、狂うことはあっても、
方位磁石が全く使えなくなるということはないとガイドの方が教えてくれました。

もちろん、安全を確保された道を歩くという前提は守らなくてはなりませんし、
初めて樹海に行かれる方は、ガイド付のツアーがお勧めです。
ツアーに参加した皆さんも樹海の自然の素晴らしさに大喜びでした。

ぜひ一度、富士山の麓に広がる大自然樹海ツアーを満喫してみてはいかがでしょう。

富士山伝説 vol.2 「デイズ二―ランドと富士山!」

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伝説と言うより都市伝説に近いものも多く存在しています。
そのひとつが、ディズニーランド富士山説。

年間31,377,000 人(2014年実績)が訪れる夢の国、
ディズニーランド&ディズニーシー。
所在地は言わずと知れた千葉県。開業は1983年(昭和58年)4月15日なので、
今年で32年目を迎えます。(TDSは、2001年9月4日開園)

そのデイズ二ーランドの建設候補地が、富士山の麓であったという伝説が残っています。
実は、これは伝説というより、記録が残っている本当にあった話。
(株)オリエンタルランドの代表取締役会長(兼)CEOである、
加賀見俊夫氏の著書「海を超える想像力」の中でも、誘致合戦の記述が見受けられます。

富士山とディズニ―ランド。
結果は、パーク内から富士山が見えてしまうことで、舞浜に軍配が上がったそう。
パーク内からは現実世界が見えないように、また、
パークの外からでもパーク内が見えないような、夢の国の設計ができなかったというのがその理由。

でももし富士山麓が勝っていたら・・・、そんな想像をすると楽しいですね。

富士山伝説 vol.1「モッシー現る!」

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*  写真は本栖湖/撮影は本人

秋晴れに浮かぶ鰯雲を眺めたい。そんな気持ちにさせる近頃の天気模様。
アクテイブに活動した夏が終わり、少しクールダウンしている感じです。

秋は空想を膨らます季節だと勝手に考え、巷に残る富士山伝説を集めてみました。
名付けて「富士山伝説」特集。
今回のテーマについてはあくまでも楽しい伝説を集めております。
なので「そんなのあるわけねエ~」などと突っ込まないでください。

先ずは「モッシー伝説」
モッシーという名からもわかるようにイギリス・ネス湖の恐竜「ネッシー」と同じ
未確認生物(UMA)からきているネーミングです。
実際本家同様こちらの「モッシー」も1970年代から
何か巨大な生物が本栖湖にいるという目撃情報が寄せられていたそうです。

荒唐無稽な話に信ぴょう性を与えるのはなんと言っても本栖湖の深さだそう。
富士五湖はあまり深くなく、河口湖は14.6m、山中湖は13.3m、精進湖は15.2m。
西湖は71.7mとやや深いが、本栖湖は水深121.6mと圧倒的に深いことから、
モッシーは実在するのでは、というのが理由。(※水深は山梨県HPによる)

本栖湖のモッシーに会いに、ぜひ秋晴れの日に本栖湖を尋ねてみてはいかがでしょうか?

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