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晩秋の芸術祭月間<その三>

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名称 日本チリ修好100周年記念郵便切手
発行日 1997年9月1日
種類 80円郵便切手
原画作者 森田基治

※この切手情報は発行当時のものになります。

 


切手収集に興味がない方でも
「見返り美人」(菱川師宣画)と「月に雁」(歌川広重画)の2枚の切手は知っている方も多いのでないだろうか?

昭和30年代~40年代に切手収集に走った切手少年少女は
自分のスタンプブックにいつかこの2枚をコンプリートすることを夢見ていたはずだ。
当時はとても高額で取引されていたため、「見返り美人」と「月に雁」の切手は子供の私には全く手の届かない代物だった。

しかし、私が2枚の切手に惚れたのは価格もさることながら、他の切手と違った特徴のあるタテ型の形とサイズ。
そのため、今でも縦長切手には弱い。縦長のサイズを発見するとつい買ってしまう。写真のこの1枚もそう。

1997年(平成9年)は日本チリ修好通商航海条約が締結されて100周年。
その記念すべき年にチリの富士と呼ばれる「オソルノ山」をモチーフに葛飾北斎をイメージして描いた秀作。

富士山は世界をつないでいる。

晩秋の芸術祭月間<その二>

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名称 富士山頂気象レーダー完成記念
発行日 1965年
種類 10円郵便切手
原画作者 大塚均

※この切手情報は発行当時のものになります。

 


この223マガジンでも紹介した新田次郎の小説「富士山頂」はその後、石原裕次郎主演の映画にもなってヒットした。

富士山レーダーを富士山頂に設置するという国家事業は日本中の注目の的だったのである。
そんな大イベントを郵政省もほっておくはずもなく、翌年の1965年、レーダー設置を記念してこの切手が発売された。

郵政省にはお抱えの切手デザイナーがおり、この作画を担当した大塚均氏もその一人。
主に60年代に活躍され、この切手の他にも東京オリンピック記念の切手、東海道新幹線開通記念切手なども手掛けている。

改めて1964年という年はレーダー設置、オリンピック、新幹線と日本が国家事業で湧きかえった年だったのだな、
とスタンプブックを眺め、感慨にふける。

切手は時代を語る小さな歴史への道標だ。

晩秋の芸術祭月間<その一>

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名称 初夏の富士 晩秋の富士
発行日 1997年4月25日
種類 80円郵便切手
原画作者 青木正人

※この切手情報は発行当時のものになります。

 

この223マガジンでもシリーズでおおくりしている富士山切手コレクション。
私の切手コレクションの中から厳選してご覧頂いている。

今回、芸術の秋を満喫すべく、「秋の夜長読書月間」に続き、
「晩秋の芸術祭月間」として、切手名画コレクションを巡る旅をおおくりしたい。 

その一回目を飾るのはこの名画。
静岡県発行「ふるさと切手シリーズ」。

同じ構図で初夏と晩秋を見事に描いていて、四季によって表情を変える富士の風景がコレクター心をそそる。
切手は小さな名画であり、名写真だ。

額に入れて飾られたり、ギャラリーでおおぜいの人に観られることは決してないが、
スタンプブックを一人眺めては密かな名画鑑賞をして楽しんでいる。

富士山ふきん

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商品名 富士山ふきん
素材/大きさ 綿100% / 30㌢×40㌢
発売元 株式会社中川政七商店
URL http://www.nakagawa-masashichi.jp

 


どうです!このふきん。店頭にて偶然発見即購入。

こんなモノを発見した時の喜びは何物にも代えがたい。
しかし買ったはいいが、この形状が素敵すぎで使えないでこのままにしてある。

ふきんに巻いてある帯の真っ赤な太陽なんてもうたまらない。
少し商品を説明しよう。

商品名の横には蚊帳生地とある。
蚊帳生地とは、奈良の特産品であるそうだ。
由来はその名の通り、昔はどこの家でも使っていた蚊避けの蚊帳のこと。
最近はあまり見なくなった。
当然、需要も減っている。
そこでその生地を使用したふきんを開発したとある。

発売元は株式会社中川政七商店。
この商店、享保元年(1716)に創業して以来、ずっと手紡ぎ手織りの麻織物を扱い続けている超老舗らしい。

素敵すぎて私にはなかなか使えないふきん、
ぜひ皆さんは買って使ってください。

「使うほどに柔らかく優しい肌触りになります」と商品にコメントも付いている。
ぜひお試しを!
 

富士山をつくる

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「富士山を一緒に作りませんか?」

そんな見出しにつられ、キャンドルを作るワークショップに参加した。

キャンドルである。
火はつけたことあるけれど、作るのはもちろん初めて。

そもそもキャンドルって何でできているの?とたずねられれば、
自信なさそうに「ロウ?」と答えられるぐらい。

さて、まずは材料から。
上級コースには彩色の仕方を教えてくれるものもあるが、私が参加したコースはビギナークラス。
あらかじめ、青色と白色のロウ(パラフィンワックス)が用意されている。

次の材料は芯の部分。
そして富士山の形を作る型(クッキーやプリンを作る時の型がいい)。
基本材料(上)のほか熱源も必要。
以上!

えッ、それだけと言われてもそれだけ。
さあ、富士山キャンドル作りのスタート!

①    ロウを細かくカットします。

②    鍋にパラフィンを溶かします。
ホットプレートか超弱火で!5秒くらいですぐに蒸発して煙が出始めるので火から離してゆすって溶かしていきます。
絶対に目を離さない。

③    溶けたロウを型に流し込みます。最初に雪の部分の白、そのあとに山肌の青の順番。

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④    芯は最初に入れておきます。

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⑤    固まるのを待ちます。

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温めたロウを溶かして型に流し込んで冷やす。
これで富士山が完成。

キャンドル作り、今子どもに大人気だそう。

読書月間番外編

10回に渡る富士山 本特集はいかがだったでしょうか?

紹介した本以外にも富士山を題材にした本はまだまだある。
ぜひ次回は「春眠暁を覚えず読書月間」でお披露目したい。

さて、富士山 本の番外編としてこんな富士山関連雑誌もある。
古い順に並べてみよう。

2009年発行のPEAKS(枻出版社)の特集号。
「だれでも一度は富士山へ」。
アウトドア専門誌だけあって、富士山に登ることをテーマにしている。
富士山登山の入門編としても内容の濃い誌面になっている。
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次は昨年2010年に発行された雑誌PEN(阪急コミュニケーションズ)の富士山特集号。
「あなたの知らない、富士山へ行こう」。
こちらは主にカルチャー面から富士山をフューチャーしている。
写真家大山行男氏の表紙は圧巻、誌面でも見ごたえのある写真が並ぶ。
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最後は今年発行のモノ・マガジン(ワールドフォトプレス)。
表紙に釣られ購入。
しかし富士山関連の内容はなし、表紙のみの富士山雑誌コレクションとなる。
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そういえばアイドルグループの嵐が本を出していた。
その表紙にも思いっきり富士山が登場していた。

富士山 本には無条件で手が伸びてしまうも、現在購入するかを検討中。

秋の夜長富士山読書月間<その十> 「富士山が世界遺産になる日」 小田全宏 著

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タイトル 富士山が世界遺産になる日
著者 小田 全宏
発行 PHP研究所(2006年刊)

 


10回の連続企画でおおくりした「秋の夜長富士山読書月間」最終回を飾るのはやはりこの本しかない。

「富士山が世界遺産になる日」。

2003年に「富士山を世界遺産にできないでしょうか?」と
著者が知り合いの経営者から相談を受けるシーンから本のプロローグはスタートしている。

そうして「富士山の世界遺産化プロジェクト」が開始され、
現在の「富士山を世界遺産にする国民会議」につながっていく。

著者の小田全宏氏は私たちの組織「富士山を世界遺産にする国民会議」の理事の一人である。

そんな小田さんは富士山を世界遺産にするということをまさに雲をつかまえるような話と称している。
この文中で小田さんは自身を「富士山の素人」と称している。
素人の小田さんが富士山を学び、深くかかわることで 富士山好きになっていくドキュメントとしても とても面白い。

この本のエピローグは当然、「富士山が世界遺産になった日」でなくてはならない。

刊行以来、既に5年の月日が流れている。
世界遺産登録の機運も高まり、遂にエピローグが見えてきそうな今日この頃。

小田さんは富士山が世界遺産に登録されたあかつきにはどんなエピローグを書くのだろう。
ぜひ続編として、「富士山が世界遺産になった日」を小田さんには書いて頂き、読んでみたい。

秋の夜長富士山読書月間<その九> 日本一の雑誌「富士山」さくらももこ編集長

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タイトル 日本一の雑誌「富士山」
著者 さくらももこ 編集長
発行 新潮社(2000年刊)

 


日本一の雑誌をつくることを決めた さくらももこ 編集長は、
日本一の雑誌には日本一のタイトルが相応しいとし、「富士山」と命名した。

この日本一の雑誌「富士山」は5冊発行され、
そのうち創刊号から4号までは全て2000年(平成12年)に発行されている。

さくら編集長は
マンガを描いて、企画をぜんぶ考えて、すべて取材に行って、
インタビューもして、記事を書いて、全てをマルチに挑戦し

「作家としてのひとつの限界に挑戦してみたかった」

と、後日インタビューに答えている。

全5号の「富士山」で私の一番のお気に入りはこの第3号。
さくらさんの父 ひろしさんが 長嶋監督(当時)に会う特集がいい。
さらに さくら編集長の憧れ 北野武さんも自宅に呼んでしまう。

文中では さくら家の愛犬フジ (恐らく富士山からの命名だろうが、確定はできていない)と
武さんとのツーショットも収められている。
家族中が自分の趣味に暴走している感がたまらない。

この第3号の巻末では次号の4号を最終号と予告しているので、
5号は読者からの声援に応える形での「おまけ」だったようである。

今、10数年ぶりに改めてページをめくると、全ての企画がバカらしい。
しかしそのバカらしいこと全てにさくら編集長がパワーを注ぎこんでいるところが最高なのだ。

さくらももこ という人は、どうして日常をこんなにも面白おかしく表現できるのでしょうか。
やはり天才ということか!

さくら編集長にお願い! ぜひ第6号を出してください。

秋の夜長富士山読書月間<その八> 「富士山に千回登りました」 實川欣伸 著

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タイトル 富士山に千回登りました
著者 實川 欣伸
発行 日本経済新聞出版社(2011年刊)

 


前回の223マガジンNO27号で800回を超える富士山を登られた超人 佐々木茂良氏 著書「まいにち富士山」を紹介した。
今回ご紹介する本のタイトルは、その名も「富士山に千回登りました」である。

著者の實川欣伸さんは富士山以外の冒険にも果敢に挑戦されている。
その偉大な功績はあまりに膨大で、ここではページが足りないので書かない。

2005年に實川さんは定年を迎えられる。
そして、ここからいよいよ前人未到の登頂記録に挑戦開始になる。
2008年7月に400回達成、その後わずか1年、
2009年8月には「田子の浦から村山古道を山頂へ」のルートで700回目達成。

1年で300回、富士山に挑戦している計算だ。先出の佐々木さんではないが、ほぼ毎日富士山に登るペースだ。

そして、ついに目標の富士山1000回登頂の偉業は、
2010年10月10日この村山古道ルートから達成されることになる。

ちなみに實川さん、東京駅から歩いて富士山登頂というマニアックな記録も達成されている。
正直、もうなんだかわからない。
当然、タダ者ではないから、1000回も富士山に登っているのだが、改めてやはりこのセリフで締めくくりたい。

アンビリーバブル!

秋の夜長富士山読書月間<その七>「まいにち富士山」 佐々木茂良 著

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タイトル まいにち富士山
著者 佐々木 茂良
発行 新潮社(2011年刊)

 


富士山好きにはいくつものパターンがある。
頂上を目指す「登り富士」、富士山をモデルに撮影する「撮り富士」、ひたすら眺めるのを愛す「愛で富士」。

私は住む横浜から富士山が見えると、自然と両手を合わせて拝んでしまう。
さしずめ「拝み富士」または「祈り富士」かも知れない。

さて、「登り富士」の方々にとって、究極の本が今年発行されたので紹介しよう。
「富士山に一度も登らぬ馬鹿、三度登る馬鹿」という有名な言葉もあるように、
とにかく富士山に登らねば気が済まない人は多い 。
この本の著者である佐々木茂良さんはきっと何度もこの「三度登る馬鹿」というセリフを周囲から浴びせられたに違いない。

著者は昭和15年生まれ、今年で71歳になる。
64歳で富士山に初登頂して以来、富士山にとりつかれてしまったらしく、「まいにち富士山」に登ることになる。
その回数は819回という。

毎日富士山に登るとは一体どういうペースで登っていらっしゃるのだろう?

本のページをめくる。
著者はおおよそ3時間を切るハイペースで登っているらしい。速すぎる!

しかし、この本は決して無謀な冒険記の類ではない。
毎日富士山に登るなどという無謀な挑戦をして、事故にでも遭った日には周囲に何と言われ、
迷惑をかけるか知れないと細心の注意力で臨んだ著者の「安全に行って帰るまで」を指南した登山記録なのだ。

高山病対策は? 迷ったときの対処法は?
そんな超人の知恵が満載の一冊、ぜひ「三度登りたい馬鹿(もちろん称賛です)」にお勧めしたい。

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